引越しで仏壇を移動させる方法と供養や費用は?

更新日: 2024年1月25日

家庭にある仏壇を上から撮影した写真

この記事で解決すること
  • 仏壇移動前にはサイズ測定、場所決め、仏具写真撮影、供養が要る。
  • 宗派に応じて旧居で「魂抜き」、新居で「魂入れ」の供養が必要。
  • 仏壇の移動は自分で、専門業者、または仏壇店に依頼する方法がある。
  • 移動費用は大きさ・距離で変わり見積もりが要る。供養にはお布施が別途。

引越による家具の移動は、どんな家具であれ大変なもの。
その中でも、仏壇や神棚といった神聖な家具は、特に取り扱いが大変です。

仏壇はサイズが大きく重さもあるため運びにくいうえ、大変壊れやすいデリケートな家具という一面もあります。
そのため仏壇の引越しに慣れている業者か、仏壇・仏具店などで輸送サービスも行っているお店などに、仏壇の移動を依頼するのがおすすめです。

また、仏壇を引越しさせる際には、宗派によって決まった準備や供養の方法があるため、事前に確認が必要です。
特に、引っ越しに伴う仏壇の供養は、1ヶ月ほど前から始めなければいけません。

仏壇がある家庭が引越しをする際には、事前の準備が重要です。
ここからは、仏壇を引越しする際に、まずはどんな準備が必要なのかをご紹介していきます。

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引越しで仏壇を移動させるとき必要な準備

金の仏壇を正面から撮影した写真

引越しの際に仏壇を運ぶときには、事前の準備が必要です。

なぜなら、仏壇は高価なうえ重さや高さもあるので、移動させるときは丁寧に扱わないといけないからです。
また、仏壇にはご先祖様がまつられているので、宗派によって決まった供養の方法や作法があります。
自分の家がどの宗派なのかよく確認してから引越しを始めましょう。

仏壇の引越しで、必要な準備は以下の通りです。

  • 仏壇のサイズを測り、新居に問題なく入るか確認する
  • 仏壇の配置場所を決めておく
  • 仏具を外す前に、仏壇全体の写真を撮っておく
  • 供養をする

仏壇は大きな家具のため、サイズが重要です。
エレベーターや階段、玄関やドアの幅など、仏壇を運ぶルート全てで、無理なく通れるかどうかをよく確認しておきましょう。

また、新居のどこに仏壇を配置するかも、引越し前に決めておきます。
引っ越し中はバタバタすることが多いので、大きな家具は配置場所を決めておかないと、全ての荷物を搬入後に改めて配置しなおすという手間が発生してしまうからです。

さらに、引越しの前に仏壇の写真を撮っておくのもおすすめです。
仏壇には細かい仏具が多く供えられていますが、どの仏具がどの位置に置かれていたかをすぐに確認するためです。

仏壇を移動する前には、住職に「魂抜き」「閉眼法要」「精抜き」と呼ばれる供養をしてもらいましょう。
呼び方は宗派により異なりますが、基本的に仏壇の移動はこの供養の後に行わなければいけないからです。

ここからは、仏壇の引越しの際に必要な供養の方法について紹介していきます。

仏壇の引っ越し時におこなう供養

仏壇に向かってご先祖様の供養をしている様子

仏壇の引越しや移動をする前後には、やっておかなければいけない供養があります。
仏壇の供養は下記の通り、旧居と新居の両方で行います。

供養を行う場所 行う供養
旧居 魂抜き
新居 魂入れ

旧居で行う「魂抜き」は、仏壇の中にあるご先祖様の魂を仏壇から抜き、仏壇を「参拝対象」から「モノ」にする供養です。
引越し前に行うこともできるので、住職に供養する日や準備しておくものを相談しておきましょう。
新居で行う「魂入れ」は、魂抜きの逆で、ご先祖様の魂を仏壇に入れて、仏壇を「モノ」から「参拝対象」にする供養です。

引越す1ヵ月前から引越し後までの供養の流れを以下にまとめましたので、参考にしてください。

1ヶ月前 お寺の僧侶に魂抜きの依頼をする
1週間前~前日 僧侶に魂抜きをしてもらう
引越し後 僧侶に魂入れをしてもらう

引越し当日は、仏壇は全ての荷物を家から出し終えた後で、一番最後に家から運び出します。
逆に新居に入れるときは、他の荷物を入れる前、一番最初に家に搬入しましょう。

仏壇の引越し供養は宗派で違う

引越しの際に仏壇を供養する細かい作法は、宗派によって違います。

しかし、宗派が違っていても、「お経をあげて供養してもらう」という大まかな流れは必要です。
浄土真宗は仏壇に魂を入れるという考え方はありませんが、仏壇を移動する際は、「入仏法要(にゅうぶつほうよう)」・「遷仏法要(せんぶつほうよう)」という供養をおこないます。
浄土宗は、「開眼供養(かいげんくよう)」・「魂入れ」・「閉眼供養(へいげんくよう)」・「魂抜き」という供養をおこないます。
真言宗や曹洞宗も同じ呼び名で供養をおこないますので、菩提寺に確認をしてみるとよいでしょう。

引越し時に供養が不要な場合

引越しの際、以下のような場合は供養が不要です。

  • 同じ家屋内、配置替えの場合
  • 浄土真宗で、仏壇にご本尊が入っていない場合

同じ家屋内で別の階に移動する場合や、仏壇の配置を替えるだけなら供養の必要はありません。
また浄土真宗では、仏壇ではなくご本尊を信仰していますので、仏壇にご本尊がない場合は供養が不要です。
ただし、仏壇を置く部屋を変えたら魂抜きが必要という場合があるため、心配な方は先祖代々の墓があるお寺へ相談すると安心です。

仏壇の移動方法

ご本尊が見えている仏壇を正面から撮影した写真

引越しで仏壇を移動する方法は主に3つあります。

  • 仏壇の引越しを自分でする方法
  • 仏壇の引越し業者へ頼む方法
  • 仏壇の引越しを仏壇店に頼む方法

いずれも移動する際に気をつけたいのは、「位牌」と「ご本尊」、「遺影」は万一の破損を防ぐため、自分で運ぶということです。
「位牌」・「ご本尊」・「遺影」は白い布で包み、ダンボールに入れてまとめて運ぶのではなく、直接自分の手で持ち運びましょう。

また、移動方法によって注意することやポイントがありますので、それぞれ以下でみていきましょう。

仏壇の引越しを自分でする方法

小さな仏壇を車で運ぶ場合は、助手席に乗せてしっかり固定して下さい。
トラックで運ぶ場合は横に倒さず、転倒しないように固定して運びましょう。

また、仏具の形状に適した梱包の仕方があるので、下記のように梱包しましょう。

香炉 火元が残っていないか確認して梱包する
火立て・花立て 水を拭き取ってから梱包
仏飯杯・木魚・照明類・装飾類など割れたり壊れたりしやすいもの 緩衝材やタオルで保護・固定して破損を防止する

仏壇そのものを自分で梱包して運ぶ場合、小さく軽くして運びたいからと言って、無理に解体して運ばないようにしましょう。
なぜなら、仏壇を壊したり傷つけたりしてしまう可能性があるからです。

仏壇の引越し業者へ頼む方法

仏壇は高価なうえ、通常の家具よりデリケートなため、丁寧に運ばなければいけません。
仏壇の引越しに不慣れな業者へ頼むと、作法を守らず運んでしまったり、丁寧に運んでもらえずトラブルになったり、通常と違う対応により割高な請求が来る可能性もあります。
そのため、仏壇の配送に慣れた業者を選んでお願いしましょう。

仏壇の引越しを仏壇店へ頼む方法

仏壇店では専門知識を持ったスタッフが引越しの対応をしてくれます。
費用は多少割高ですが、宗派に沿った仏具の扱いや作法に対応できるため、梱包から移動、設置までおまかせできて安心・安全です。

まずは、お住まいの近くにある仏壇店や、購入した仏壇店へ問合せてみましょう。
仏壇の修理やクリーニングを行っているところもあるので、引越しや移動を機に、サービス内容を聞いてみるのもいいですね。

仏壇の引越しや移動にかかる費用

仏壇の移動にかかる費用を表現した写真

引越し業者と仏壇・仏具店どちらに依頼した場合でも、仏壇の大きさや移動距離により費用が変わるので、事前に見積りを取っておくことをおすすめします。
しかし、引っ越し業者に仏壇の運搬を依頼すると、「美術品」として扱われることが多いため、通常の家具より高額な運搬費用になる可能性があります。
さらに、引越し業者によっては美術品や仏壇などの運搬に対応していないこともあるので、見積もりの際に確認しておきましょう。

また、仏壇を供養してもらう住職さんに、お布施を渡すことがあります。
仏壇の移動の費用は、運搬費用だけでなく、お布施も含めて見積もっておくと良いでしょう。

仏壇の引越し時に渡すお布施の渡し方

お布施はご本尊へのお供えであり、お経料ではなく「気持ち」です。
宗派によってお布施の費用は変わりますので、住職さんへ確認をしてみるとよいでしょう。
また、お布施とは別に、遠方から住職さんに来て貰う場合は「お車代」、お膳を用意できない場合に「お前料」をお渡しすることがあります。

お布施は、市販の白封筒や「お布施」と印字された封筒に入れましょう。

お布施を渡すタイミングは、住職さんがお帰りになる前に渡すのがベストです。
その際、そのままお布施袋を手渡しするのはマナー違反ですので注意して下さい。
お布施は「切手盆」という四角いお盆に載せて渡します。
袱紗(ふくさ)がない場合でも、「切手盆」にお布施を載せてお渡しして下さい。

仏壇を処分したい場合

引越しにともなって処分される予定の仏壇

中には事情があり、大切な仏壇を処分しなくてはならない場合があります。
仏壇を処分するときは魂抜きをして、その後に処分をしましょう。

仏壇の処分方法

  • 先祖代々の墓があるお寺に引き取ってもらう
  • 仏壇店に引き取ってもらう
  • 仏壇処分専門店に引取ってもらう
  • 粗大ごみで処分する

先祖代々の墓があるお寺に処分を依頼する場合、魂抜きと一緒に仏壇の引取り処分ができるか聞いてみるとよいでしょう。
その際、仏壇をお寺に運ぶ費用・お布施も別途必要となるので、事前に相談しておくと安心です。

仏壇店は、古い仏壇の処分や引取りサービスをおこなっている店舗もあります。
購入した仏壇店や近くの仏壇店に連絡してみると、処分方法や料金を提示してくれます。

また、仏壇処分専門店なら、専門スタッフに安心しておまかせできます。
ただし、費用はサービスによって変わるため、必ず事前に料金を確認しておきましょう。

粗大ごみで処分をする場合は、自治体の環境課や生活環境課窓口へ連絡します。
処分手数料は自治体によって変わるので確認をしてください。

仏壇を処分する前には、仏壇の中や引出しのチェックを忘れずに!
ご先祖様との思い出の品が入っているかもしれませんよ。

まとめ

いかがでしたか?
引越しで仏壇を移動させる準備から完了までの流れをまとめると、以下のようになります。

  • 仏壇のサイズを確認する
  • 住職に引越し日を伝え、魂抜き・魂入れの相談をする
  • 仏具・仏壇の梱包をする
  • 移動
  • 荷ほどきをして、飾り付けをする
  • 住職に魂入れをしてもらう

このように、仏壇の引越しは、通常の引越しとは違う作法や移動方法があります。

ちなみに、「仏壇」と「神棚」の違いは以下の通りです。

仏壇と神棚の違い

  • 仏壇はご先祖様をまつる場所
  • 神棚は神様をまつる場所

また、仏壇と神棚は安置する方角なども違います。

仏壇と神棚を安置する場所と方角

  • 仏壇は仏間に安置。方角は東向きか南向きが好ましい。
  • 神棚は高い場所(天に近い場所)に安置。方角は南向きか東向きが好ましい。

引越しのとき、仏壇と神棚を同じ部屋に安置してよいか迷う方もいらっしゃいますが、特に問題はありません。
しかし、向かい合わせに配置すると「対立祀り」となり、神様と仏様が対立するので好ましくないと言われています。
また、上下に配置するのも神様が仏様を踏みつける形となるので避けたほうがよいでしょう。

仏壇は、ご先祖様を敬う心とともにあります。
丁寧に扱い、引越し先でも新しい気持ちでお迎えしたいものですね。

また、引越し後の仏壇の配置についても、ぜひ確認しましょう。
ライフエンディングの総合メディア「ライフドット」では、宗派毎に適した仏壇の配置について解説しています。
最適な仏壇の配置をライフドットで確認する

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